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2021.10.12

2021年10月12日、東京大学、ダイキン工業、日本ペイントは3者協創による呼吸器感染症の感染リスク低減対策のための教育現場向け参考ガイドを公表

東京大学とダイキン工業株式会社、日本ペイントホールディングス株式会社は共同で、厚生労働省をはじめ政府・行政機関などから発出された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)などの呼吸器感染症の感染リスク低減対策に対応する室内環境の整備方法に関して、学校などの教育施設の管理責任者向けの参考資料として、工学的実証に基づく具体的な対策案をまとめた参考ガイドを策定し、これを公開いたしました。

本参考ガイドは2部構成となっています。第1部は、空気感染・エアロゾル感染対策としての「教育現場における換気による空気感染・エアロゾル感染リスク低減対策の参考ガイド」であり、第2部は、接触感染対策としての「教育現場における抗ウイルス・抗菌コーティングによる接触感染リスク低減対策の参考ガイド」です。第1部は、東京大学とダイキン工業との協業によるもので、換気に関して実践的な対策方法を記載しています。第2部は、東京大学と日本ペイントの協業によるもので、接触感染リスクを低減するための室内表面の抗ウイルス・抗菌コーティングに関するものです。

厚生労働省は、基本的な感染対策として一人あたり毎時30㎥の換気量を満たすことを推奨しています。第1部では、教室における熱交換型換気機器を用いた換気量の実測調査、浮遊するウイルスに見立てた粉塵に対する空気清浄機の除去効果の実測調査、気流と浮遊粉塵の挙動シミュレーションに基づき、教室内の温熱環境を適正に保ちながら必要換気量を確保するためのポイントや注意点を提案しています。 本参考ガイドは、東京大学と企業が組織対組織で連携し、未来社会ビジョンを共有し、学術の発展と社会還元を進める産学協創の一環で、当ラボにおいて進めてきた空気感染・エアロゾル感染対策に関する研究成果を生かし、将来を担う児童生徒や学生が日々を過ごす学校などの教育施設の室内環境整備への早期導入を見据えた具体的な対策案をまとめたものです。

「プレスリリース」詳細はこちらへ
https://www.ducr.u-tokyo.ac.jp/ucr.html